クレセント錠は防犯性が低いって本当?防犯性の高い種類やDIYでの交換方法を解説

サッシ修理交換

「クレセント錠」と聞いて、どのような鍵かイメージできる人は少ないのではないでしょうか。

しかし、クレセント錠は主流の鍵の一つであり、戸建てやアパート、マンションなどに広く使用されています。そんな身近な鍵であるクレセント錠ですが、防犯性が低いと指摘されることもあり、交換を検討している方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、クレセント錠の特徴や防犯性について解説したうえで、防犯性の高い種類や交換方法について解説します。

三養基郡基山町の窓修理・クレセント錠交換・防犯対策は窓店(マドミセ)にご相談下さい!サッシ修理は専用ページをご用意していますのでこちらからご確認下さい。

クレセント錠とは?

クレセント錠はアルミサッシの窓の鍵として設置されているケースが多く、半円形の鍵の取っ手を上下に動かすことで鍵を開け閉めできるのが特徴です。

半円形で、取っ手を上下に回転させる動きが三日月をイメージさせることから、英語で三日月という意味の「crescent」という名前が付けられています。

なお、クレセント錠は鍵というイメージが強いですが、もともとは窓の密閉性を高めて気密性や防音性を高めることを目的として設計されており、セキュリティ面についてはあまり高くありません。

クレセント錠の防犯性は高くない?

窓を防音性や気密性を高めることを目的としていると解説した通り、防犯性については十分でないのが懸念点です。

実際にクレセント錠の周りのガラスを割り、室内側に手を入れて開錠させれば、窓を開けて簡単に室内に侵入できてしまいます。空き巣犯からすると、手が入る分だけの窓を割れば簡単に侵入できるので、クレセント錠を狙った犯罪が後を絶ちません。

警視庁によると、2019年に発生した侵入窃盗事件の侵入経路としてもっとも多かったのは窓で、その割合は全体の63.4%にも及びます。玄関や勝手口は簡単にドアを破壊できないうえに、セキュリティ対策として複雑な形状の鍵が使用されていることが多いのに対し、窓が簡単にガラスを破壊できます。

とくにクレセント錠の場合、手が入るサイズの穴さえくり抜けば、室内に手を入れて直接会場できます。大きな音がしないうえに、ピッキングよりも短時間で侵入できるので、空き巣犯にとっては好都合といえます。

防犯性の高いおすすめのクレセント錠

近年では防犯性を高めたクレセント錠が製造・販売されるようになりました。

セキュリティ面に不安があるという方は、こちらで紹介するものへ交換を検討してみるのがおすすめです。

ボタン付きクレセント錠

ボタン付きクレセント錠はロックボタンが付いているタイプで、取っ手を動かすためにはロックボタンを押さなければなりません。

仮に窓を割ってわずかな隙間を作り、棒などを差し込んで取っ手を動かそうとしても、ボタンを押せないので動かないということになります。

また、手が入るサイズに窓を割ったとしても、屋外からロックボタンを押しつつ取っ手を動かすのはむずかしいため、従来のものより狙われにくくなるでしょう。

鍵付きクレセント錠

鍵付きクレセント錠は、ボタン付きのものよりもさらにセキュリティ面が強化されたタイプです。

取っ手を回した後に鍵をかけて固定するので、次に取っ手を動かすときには再び鍵を回す仕組みとなっています。そのため、窓を割って室内に手が入るスペースを作れたとしても、開錠される心配はありません。

また、窓の外からピッキングするのも位置的にむずかしい形状になっています。

ただし、鍵を開け閉めするときに都度鍵を用意する必要があるのでやや面倒に感じる方も多いでしょう。鍵の開け閉めが面倒になって鍵を開けたままにしてしまったり、鍵を紛失したりするケースがあり、鍵の管理に手間がかかる点は懸念点といえます。

ダイアル錠付きクレセント錠

ダイアル錠付きクレセント錠とは、取っ手部分にダイアル錠が付いたタイプの製品です。

クレセント錠を閉めてからダイアルをランダムに回すと鍵がかかり、開けるときには指定した暗証番号に合わせなければ開錠できない仕組みです。

もし、窓を割って室内に手が入る隙間を確保できたとしても、暗証番号がわからないので開錠することはむずかしいといえます。また、鍵を別で管理する必要もないので手間がかかりません。

ただし、暗証番号を忘れないようにする、暗証番号が簡単にばれないようにしておくことが大切です。

クレセント錠をDIYで交換する方法

クレセント錠はDIYで交換することも可能であり、その際、サイズの計測が非常に重要なポイントになります。まずは、以下の3つのサイズを正確に計測しましょう。

  • ビスピッチ:クレセント錠にある上下のビス穴の中心部同士の長さ
  • 高さ:サッシから垂直に図ったときの最長部までの長さ
  • 引き寄せ幅:上下のビス穴の中心同士を結んだ直線から、取っ手が回転する部分を垂線で結んだ場合の最長幅となる長さ

以上3つの長さを計測し、適合するサイズのクレセント錠を用意します。交換用のクレセント錠が用意できたら、以下の手順で交換します。

  1. マイナスドライバーで既存のクレセント錠のネジカバーを外す
  2. クレセント錠の上側のネジを緩める
  3. クレセント錠の下側のネジを外す
  4. 新しいクレセント錠を下側から取り付ける
  5. 上側のネジを仮留めして固定する
  6. 高さやかみ合わせの調整を行い、場所を決める
  7. 本締めをしてクレセント錠を固定する

DIYでクレセント錠を交換するのはリスクもある

DIYで交換することも可能ですが、曖昧な採寸では取り付けできない可能性があることに加え、作業の難易度もやや高めなのでうまく取り付けられないことも少なくありません。

また、上手に取り付けられたと思っても、ネジの締めが甘かったり、位置がずれたりしていて、本来の防犯性を発揮できない可能性があります。

DIYでの交換はリスクがあることを認識し、確実性の高い交換を重要視するなら専門業者に依頼するようにしましょう。

まとめ

今回はクレセント錠とは何か、防犯対策になる種類などを解説しました。

クレセント錠は窓の密閉性を高めて、防音性や気密性を高める目的のものであり、従来の形状のものでは防犯性が高いとは言えません。しかし、近年ではロックボタンや鍵、ダイアル錠が付いているものがあり、セキュリティ面が強化された製品もあります。

数十年前の一般的なクレセント錠のままで防犯面に不安がある方は、今回紹介した製品を参考に防犯対策として交換を検討してみてください。