本日はマンションの窓開閉不具合から始まった、サッシ加工切断で窓サッシの修理を行った現場の施工実例となります。もともとは、サッシ戸車の交換で完了した現場だったのですが、数週間後、「また動きが悪くなったので見て欲しい」と作業クレームっぽい感じで再対応しました。お客様としては、「せっかく修理してもらったのに、また迷惑かけてゴメンね」と言う様な物腰だったのですが、当社としても「いや~こちらこそ申し訳ありません。しっかり修理出来たと思ったのですが・・・」と大変恐縮です。
戸車は新品に交換しているので正直何が原因なのか少々厄介な状況です。原因と思える事を1つずつ潰して行きながら解決しました。よろしければ最後までご覧ください。
マンション窓サッシ修理は戸車交換で完了のはずが・・・。
今回、窓サッシの動きが悪くなったので見て欲しいとご依頼を頂いたのは上記写真の窓です。マンションの窓はこの様に横幅が大きく特殊なサイズが使用されている事も珍しくありません。一人で窓サッシを取り外すのはかなりシンドイ作業です。下っ腹に力をいれて、息を止めて持ち上げなければなりません。でも、ま~今回は前の現場がサッシ工事でして、その流れで2名で訪問していましたのでラッキーでした。2名での作業だと楽々取外し出来ます。
窓サッシを枠から取外し、戸車を確認すると劣化も進んでいて車に指で回すと、通常はクルクル回る戸車が全然スムーズに回りません。またブレている症状もあり。芯がズレている事が伺えます。不二サッシ製のサッシ戸車でしたので適応機種を注文し取替える事になりました。
新しい不二サッシのサッシ戸車に取替を行いました。戸車注文後、約10日ぐらいで入荷しましたので、お客様と日程を調整し、戸車交換を実施しました。窓サッシを枠に建て込み、開閉チェックを行います。お客様にもサッシを手にして頂き開閉チェックをお願いしました。「あ~全然違いますね。イイ感じに修理して頂きありがとうございます」この様に声をかけて頂き無事修理完了!と、思ったのですが・・・。冒頭にお話しした様に、この日から数週間が経過した時にまた不具合を発生するとは、夢にも思っていませんでした。
サッシ戸車以外に開閉不具合の原因となるケース
現場に伺い前に、何が原因で窓サッシの動きが悪いのか現場の状況をイメージしながら考えてみました。
・サッシ戸車の劣化
これは前回対応済。新品で車がクルクル回る戸車を取り付け済みです。この戸車に何らかのアクシデントが発生したケースも否定できませんので一応確認します。
・サッシレール
そもそも、窓のサイズが大きく、重量がある窓サッシでした。過去の経験上、窓サッシのレール部分、つまり戸車が走る部分、このレールが変形する事があります。前回の修理では分かりませんでしたが、もしかしたらという可能性は残ります。
・窓枠への干渉
木造の戸建て住宅では、窓サッシ枠が弛んで窓を圧迫、または開閉を妨げる事があります。鉄筋コンクリートのマンションではこの様なケースはありませんが、地震などで建物が歪んでいる可能性も0%ではありません。前回見落とした何かがあるのかチャックしなければなりません。
・サッシレールに異物混入
サッシレール部分に何か異物的に物がハマり込んで窓の動きを悪くしている可能性もあります。今回の再対応では、このケールが最も望ましいです。異物を取り除けばトラブル解決します。
そんな事を考えながら再対応で現地にお伺いしました。お客様にお断りを申し上げて窓サッシの状態をチェックしました。なるほど、なるほど、確かにサッシが重たいです。よくよく見て行くと、サッシの一部分が手前の窓サッシに当たっています。サッシを取り外しましたが異物は見つからず。可能性を潰して行くに従い、サッシの変形が一番濃厚になって参りました。
窓サッシが変形しているのか?
実質的には消去法で、考えました。サッシ戸車も正常な位置に正常に取り付けられています。サッシレールの変形も確認できません。そうなると、サッシのどこかの部分が変形しているのか?
そんなにギチギチした感じではないですが、明らかにサッシ同士が干渉しています。戸車の調整でどうにか出来ないか時間をかけて行いましたがどうやっても少し擦れてしまいます。お客様から「当たっているサッシを削ってみたり出来ない?」と言われ、「出来ない事はないですが・・・」「サッシを取替えるよりは安く出来るでしょう?」となんだかんだやり取りがあり、サッシの一部を切断加工する事で干渉を解消する事になりました。
出っ張り部分は強度には殆ど関係がない所と言う事もあり(サッシメーカーの方からは”そんな事はないと言われそうですが)お客様のご理解もあり加工切断で干渉を無くしました。改めてスムーズに動く窓を確認して頂き「今回も綺麗に修理して頂きありがとうございました。これでもう大丈夫そうですね。」とお言葉をかけて頂き現場を後にしました。
まとめ
あれから数ケ月が経過しましたが、特に問題無く使用して頂いていると言う事です。元々確認不足で、サッシ同士の干渉があったのに気づかなかったのか?戸車交換をして暫く後にサッシが変形してしまったのか。残念ながら原因は不明のままですが、色々と勉強になった現場でした。ご利用ありがとうございました。
>この記事の担当者(執筆/監修)<
株式会社スマイクリエイト代表取締役/1972年5月 福岡県生まれ
・賃貸不動産経営管理士<登録番号(1)057435>
・三協アルミ(一新助家)加盟店
20代の頃は、水道メンテナンス業務を約6年経験、2003年(31歳)に老舗サッシ屋に入社。ガラス・サッシ・ドアの修理リフォーム業務に従事。その間、アパート2棟を新築、建築から修理まで住宅について様々な体験を通じ知識の習得、キャリアを積んでいく。
2019年5月にネット集客に特化したサッシ・ガラス屋ビジネスを創業。ネット集客ができる強みを生かし、集客から施工まで一貫して自社完結できるビジネスを成立させる。この事により、お客様へ、お得な料金、安心した修理リフォームサービスを提供できる仕組みを構築した。
より一層の顧客満足・従業員満足・社会貢献を目指し、トライ&エラーの毎日を奮闘中。