窓サッシやドアのカバー工法とは?壁カット工法との違いについて説明

サッシ修理交換

窓サッシやドアのカバー工法について説明した記事になります。カバー工法について聞いた事はあるけど具体的にどの様な感じで工事を行うのかイマイチよくわからない。昔ながらの壁をカットしてサッシを取替える工法となにが違うのか?本日は、サッシのカバー工法について、その特徴やメリットデメリットについてお伝えしたいと思います。

窓やドアの交換をお考えの方で、施工方法について深く知りたいとお考えの方は参考にして下さい。

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窓サッシやドアのカバー工法とは

カバー工法とは、窓やドアを取替える時の工事方法となります。カバー工法で工事を行う場合は、現在使用されている既存の窓サッシやドアの枠はそのまま取替える事をせず、既存の枠の上から新しい枠を覆い被せる様に取付ます。カバーとは”物を覆う”という意味がありますので、この辺りから付けられたネーミングだと推測します。以上の事を踏まえ、壁カット工法との違いや、カバー工法のメリットデメリットも見て行きましょう。

壁カット工法との違い

壁カット工法はカバー工法とは対照的な工事工法です。つまり、カバー工法は既存枠をそのままの状態で新しい窓やドアに取替える一方、壁カット工法は、既存枠を取替えます。壁カット工法の工事方法を簡単に説明すると、まず壁面を四方20~30mm程度カットします。そうすると”枠”が固定されている釘やビスが露出しますので、固定釘(ビス)を取り外して窓やドアの枠ごと撤去するのです。新築用の新しい枠を同じように取り付けて納めて行きます。枠も新しくなのなら壁カット工法の方がいいのでは?だって、カバー工法だと古い枠が付いた状態でしょう!なんだか全部新品にしてもらった方がいい様な感じがする!

この様に感じられる方もいらっしゃるとは思います。次の項目でカバー工法のメリット、デメリットについて記載しますが、合わせて壁カット工法のメリット、デメリットとも絡めて説明いたしますね。

カバー工法のメリット

カバー工法で窓やドアの交換を行う事で得られるメリットは大きく4つあります。

騒音や埃、廃材の軽減

窓やドアの交換工事を行う際し最も騒音が発生する機会は電動工具を使用するタイミングです。また埃も同時に発生させますので、逆の見方をすれば電動工具の使用時間を減らす事で、騒音や埃を軽減できる事になります。壁カット工法はグラインダーなど電動工具を用いて壁をカットしますので、その間、騒音や粉じんが発生します。

片やカバー工法は壁を切ったりしませんので、その分騒音・粉塵・埃、さらには廃材すら発生しません。

工事の簡素化

壁カット工法を行う事を想定します。外壁をカットする場合、室内の壁をカットする場合、カットした部分を復旧する為に、別の業者を入れる事があります。コーキング等で簡易的に補修できるレベルであれば良いのですが、仮に別の業者を入れる場合、サイディング屋、左官屋、大工、クロス屋、この様な専門業者に入って貰わなけば現場が収まらない可能性も考えられますが、カバー工法は原則、サッシ屋 1業種で最初から最後まで完結できますので他の職人との工期調整も不要で工事が簡素化されます。

工事費用の削減

前述しました様に、別の職人が入ればそれだけコストアップとなりますが、サッシ屋だけで完結すれば、壁カット工法よりも工事費用が削減できる可能性が高まります。工事内容に関しても、壁をカットする様な大掛かりなものでない為、その点についても工事費用が削減できる期待は持てると言われています。

工事不良のリスク軽減

壁カット工法の一番のリスクは、漏水です。熟練の職人が工事を担当すればそれほど心配する事はありませんが、外壁や水回り周辺の壁を切って枠ごと取替える工事は、しっかりとした防水処理をしないと漏水して壁内に水が浸透してしまう危険性があります。漏水はすぐに症状として発生しない事も多く気付いた時には壁の中がボロボロになっている事例もあるようです。

カバー工法のデメリット

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続いてカバー工法のデメリットについて見て行きたいと思います。良い事ばかり書きましたが、メリットがあればデメリットもあるでしょう!ごもっともです。カバー工法のデメリットもあります。しっかりと悪い部分も認識した上で工事工法は選びたいですよね。

有効開口部分の縮小、段差が発生する可能性も

カバー工法は既存枠の上から新規枠を覆い被せる様に取付すると説明しました。既存枠を取り除けば現在と同じ程度の有効開口スペースが確保できますが、既存枠からさらに数センチ(左右上下おおよそ20~30mm程度)間口が狭まるイメージとなります。開口スペースに余裕があれば良いのですが、もともと狭いと感じられていた方にはお勧め出来るものではありません。

また、納まりにより下枠部分に段差が発生する可能性もあります。現場の状況により段差無く工事可能な場合もあり、まさに現場次第ではありますがリスク(デメリット)の1つとしてご承知の上、サッシ業者と綿密に打合せをする必要があります。

既存枠と新規枠の取付け部分が気になる事も

古いサッシ枠がそのまま残りますので、新規枠を取付けた部分の際か目が気になると言われる方もいらっしゃいます。多くのサッシ業者は出来るだけ既存枠が見えない様にコーキングなどで隠しますがそれでも少しだけ既存枠の一部が見える可能性がある事もデメリットの1つと言えます。せっかく綺麗に新品にしたのに、古びたサッシがチラ見えするのは人によっては大変不満が残るかもしれません。実は、この様な問題を解決する為の商品があります。リフォーム用商品と言って、窓やドアのカバー工事専門に開発された商品です。新規枠と既存枠の継ぎ目を専用の部材、額縁やモールと言われるカバー材で目隠しします。

リフォーム用商品は高額

リフォーム用商品で施工すると、仕上がりは綺麗で大変満足の納まりになると思われますが、結構高額です。新築部材を使用して、既存枠と新規枠を上手く隠すカバー工事の方だと割安感もあります。リフォーム商品を用いて工事を行うと、壁カット工法と比較して割安感があるか微妙な感じになってきます。リフォーム用商品のカバー工法と壁カット工法を比較した時、騒音や埃、廃材の軽減、工期短縮に関しては、やはりリフォーム用カバー工法にメリットがあると思われますが、コスト削減に関しては、”どうかな~”とケースバイケースの部分もありますので、デメリットとして挙げさせて頂きました。

カバー工法で工事を行える窓やドアとは

最後にカバー工法で行える、窓とドアについて説明したいと思います。

リビングの窓、居室の窓、玄関ドア、勝手口ドア、浴室ドア、浴室折戸、小窓、ルーバー窓、上げ下げ窓、すべり出し窓、内倒し窓、外倒し窓、玄関引き戸、店舗引戸、店舗入り口ドア、屋上のドア。

つまり、殆どの窓やドアはカバー工法で工事が行えると言う事になります。

まとめ

本日は窓やドアの工事工法であるカバー工法について説明しました。近年では、断熱性の高い住宅へのニーズが高まっています。脱炭素社会、カーボンニュートラルを推し進める動きにも大きく影響されており、断熱性の高い住宅はエアコン等の電気代削減効果が期待されます。つまりそれは環境にやさしい社会へ繋がる取り組みとされ、これからもっと加速していく流れだと言われています。そんな中、住宅の断熱性能に直結する窓やドアの交換工事の需要は多く、今後カバー工法と言う言葉を耳にする機会も増えて行くのではないでしょうか。参考にして頂ければ何よりです。