扉や蓋を開閉させるのに欠かせない部品のことを「蝶番(ちょうつがい・ちょうばん)」と言います。
普段は存在すら忘れがちですが、扉や蓋の開閉には蝶番が欠かせません。小さく目立たない部品ですが、扉や蓋は蝶番がなければただの板であり、扉や蓋とは呼べなくなってしまうのです。ただ、負荷がかかりやすいパーツなので、長年使い続けると不具合が生じることも少なくありません。
そこで今回は、蝶番とは何かを詳しく解説したうえで、不具合が生じる原因や対処法について解説します。
鳥栖市の蝶番交換は窓店(マドミセ)にお任せ下さい!ドア修理全般に対応している専門業者です。詳しくは専用ページでご確認頂けます。
蝶番とは?
扉や蓋など身近なところに多く使われている蝶番は、建築業界では「丁番」と呼ばれることもあります。
そもそも蝶番は開き戸や蓋などの開閉をスムーズにするための部品であり、2枚の「羽根」と呼ばれる金属板を1本のピンでつなぐことで、軸を視点に羽根が回転する仕組みになっています。
蝶番の各パーツの名称は以下の通りです。
- 羽根:建具などに取り付ける部分。2枚1組であり、1枚を扉や蓋側に、もう片方を躯体側に取り付ける
- 管:ピンを通す部分
- ピン:軸となる部分、芯棒とも呼ばれる
- ネジ穴:ネジを取り付ける穴。扉や蓋、躯体に蝶番を取り付ける役割がある
名前の由来
蝶番は2枚の羽根をピンで固定し、ピンを軸としてすることで羽根が回転する仕組みであり、動く様子が蝶々に似ていることから「蝶」という漢字が用いられるようになったと考えられています。
また、「番(つがい)」は2つのものが組み合わさって1組となるものという意味があるため、「蝶番」と名付けられました。
蝶番が使用されているシーン
蝶番は普段の生活で意識することは少ないですが、多くの場所に用いられています。
開き戸をはじめ、ノートパソコンのキーボードと画面の接合部やピアノの鍵盤の蓋、便座の蓋、キッチンの戸棚など、家の中だけでも数多く用いられているでしょう。
平丁番が基本的な形ですが、長蝶番や旗蝶番、バネ蝶番、自由蝶番、アングル蝶番、スライド蝶番など多種多様な種類があり、素材や形状を変えることでさまざまな場所にフィットするようになっています。
蝶番に不具合が発生する原因
蝶番は小さなパーツでドアや蓋の開閉を支えており、長年使い続けていると不具合が生じることも珍しくありません。
ここでは、蝶番に不具合が生じるときの主な発生原因について解説します。
ネジの緩み
一般的な蝶番はネジでドアや蓋に固定されており、何度も開閉したり、乱暴に開閉したりするとネジが緩んでくることがあります。
ネジが緩むと本来の位置からずれてしまうため、開閉がスムーズにできなくなったり、界壁できなくなったりするでしょう。
破損・摩耗
蝶番はドアや蓋の開閉時に集中して負荷がかかるため、ピンが歪んだり、羽根の部分が割れたりすることがあります。
また、蝶番の管同士は摩擦が生じるため、摩耗して変形することもあります。このように、経年劣化や衝撃が加わることによって蝶番に生じた破損や摩耗により、開閉がスムーズにできなくなることがあるのです。
錆び
ドアや蓋の開閉時に「キーキー」と蝶番から異音がする場合、油切れによって蝶番に錆びが生じている可能性もあります。
蝶番は金属製のものが多く、錆びると異音がしたり、開閉時に重くなったりします。
蝶番に不具合が発生したときの対処法
蝶番に不具合が生じる原因について解説しましたが、どのように対処すべきか悩む方も多いでしょう。
ここでは、蝶番に不具合が生じたときに試したい対処法を解説します。
注油する
蝶番からキーキーと異音がするときは、注油してみるのがおすすめです。
ホームセンターなどで販売されている蝶番用のグリースを使用し、管の部分の隙間からピンにかかるようにスプレーをかけます。その後、何度が動かして、ピンにグリースがなじむようにしましょう。
ドライバーなどの工具が不要で簡単に実践できるので、簡単にできる対処法の一つといえます。
ネジの閉まり具合を調整する
調整機能のついている蝶番なら、ネジの閉まり具合を調整することで開閉がスムーズなるケースもあります。
調整機能のついている蝶番は「三次元調整蝶番」と呼ばれており、ネジの横部分に「左右調整」という文字が印字されているのが特徴です。サイズの合うプラスドライバーを用意し、調整用のネジの閉まり具合を調整します。
ただ、無理にネジを回すとネジ山がつぶれてしまうことがあるので、慎重に作業しましょう。
蝶番を交換する
蝶番自体に破損や変形がみられる場合は、蝶番自体を交換しなければなりません。
蝶番を交換するときは、まずドアや蓋を取り外す必要があり、蝶番の種類によって取り外し方が異なります。なお、住宅のドアは見た目以上に重いため、一人で作業するのはおすすめしません。
ドアを外すときに床や家具を傷つけたり、怪我をしたりする可能性があるので、周囲を養生して二人以上で交換するようにしましょう。
専門業者に依頼する
蝶番本体に変形や破損がみられる場合、蝶番自体を交換する必要があると解説しましたが、DIYで交換するのは簡単ではありません。また、ネジの調整や潤滑油を吹き付けても状態が改善されない場合も、業者に依頼するのがよいでしょう。
というのも、ドアや蓋が開閉しにくいのは蝶番が原因でないケースもあり、素人では原因を特定して対策するのがむずかしいからです。
怪我や事故を防止するためにも、簡単な作業で直らない場合は業者に相談しましょう。
まとめ
今回は普段あまり意識することのない蝶番について解説しました。
蝶番はドアや蓋の開閉に欠かせないパーツですが、長年使っているうちに不具合が生じることも少なくありません。開閉がスムーズにできなくなった、開閉時に異音がするといった場合は、不具合が生じている可能性があります。
潤滑油をスプレーする、調整機能の付きの蝶番ならネジの閉まり具合を調整するといった対処法がありますが、原因がわからない、対処法を試しても改善されないといった場合は、専門業者に依頼するのがおすすめです。
「蝶番の不具合かも?」と悩んでいる方は、ぜひ今回の記事を参考に適切な対処法を検討してみてください。
この記事を監修した人
>この記事の担当者(執筆/監修)<
株式会社スマイクリエイト代表取締役/1972年5月 福岡県生まれ
・賃貸不動産経営管理士<登録番号(1)057435>
・三協アルミ(一新助家)加盟店
20代の頃は、水道メンテナンス業務を約6年経験、2003年(31歳)に老舗サッシ屋に入社。ガラス・サッシ・ドアの修理リフォーム業務に従事。その間、アパート2棟を新築、建築から修理まで住宅について様々な体験を通じ知識の習得、キャリアを積んでいく。
2019年5月にネット集客に特化したサッシ・ガラス屋ビジネスを創業。ネット集客ができる強みを生かし、集客から施工まで一貫して自社完結できるビジネスを成立させる。この事により、お客様へ、お得な料金、安心した修理リフォームサービスを提供できる仕組みを構築した。
より一層の顧客満足・従業員満足・社会貢献を目指し、トライ&エラーの毎日を奮闘中。