壊れた時の対処法!最近人気のある「上吊り引き戸」とは?壊れやすいってホントなの?

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この記事のポイント!

  • 上吊り引き戸とは?
  • 上吊り引き戸は壊れやすいのか?
  • 上吊り引き戸が壊れやすいと言われている理由
  • 上吊り引き戸が壊れた時の対処法!

上吊り引き戸についてこのようなお悩みはありませんか?

「そもそも上吊り引き戸とは?」

「上吊り引き戸は壊れやすいの?」

「上吊り引き戸はなぜ壊れやすいと言われているのか?」

最近注目を集めている上吊り引き戸ですが、生活をしていく上でさまざまなメリットがあるという一方で、その構造から壊れやすいと言われることも多く、上吊り引き戸にするかどうかを悩んでいるという方も多いのではないでしょうか。

上吊り引き戸に魅力を感じているけれど、壊れやすいのであれば上吊り引き戸にすることを躊躇してしまうという方は、しっかりと上吊り引き戸の構造について知ることで安心して検討することができるはずです。

そこで、本記事では上吊り引き戸について壊れやすいと言われている理由やメリット・デメリットについてご紹介していきます。

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そもそも上吊り引き戸とは?

弊社で修理を行った吊戸引き戸写真です。

上吊り引き戸とは、上部に引き戸を動かすためのレールが付いており、引き戸を吊り下げる構造をしている引き戸です。

従来の引き戸は床にレールを設置して引き戸を動かすタイプでしたが、上吊り引き戸は上にしかレールが設置されていないため、床の部分にレールはなく本来の床のまま使用することができます。

上吊り引き戸は下にレールがないという構造をしているため、レールに溜まるゴミやホコリなどを掃除する手間が省けることや、段差がないことからバリアフリーにも対応している、さらには下にレールがないことで部屋が広く見えておしゃれな雰囲気を出すことができるというメリットがあります。

その一方で、断熱性や機密性が低くなるので風通しの良いお部屋であればエアコンの効きが悪くなってしまったり音が気になってしまうことや、下にレールのある引き戸に比べるとコストがかかるというデメリットもあるのです。

このように、上吊り引き戸は時代にもあっているさまざまなメリットがあるため人気のある引き戸のタイプとなっています。

上吊り引き戸は壊れやすいのか?

上吊り引き戸は天井から吊り下げられているタイプですので、その見た目から壊れやすいと言われがちですが、実は壊れやすいというデメリットはありません。

というのも、上吊り引き戸は上から吊り下げられることが前提として作られている引き戸であるため、引き戸を支えるレールや金具が上部に作られているからです。

そのため、実際に上吊り引き戸を使用していても壊れやすいと感じることは多くはありませんし、一般的に使用しているだけでは壊れたり落ちてきたりする心配はありません。

ただし、上吊り引き戸はほかの引き戸に比べて耐久性が優れているということではありませんので、下にレールがある引き戸と同じように引き戸に強い衝撃を与えてしまったり、力強く開け閉めしてしまうともちろん壊れてしまう可能性はあります。

特に、子どものいるご家庭は上吊り引き戸に子どもが誤ってぶつかってしまうことや、必要以上に力強く開閉してしまうことも考えられますので注意しましょう。

子どもが上吊り引き戸を壊さないようにするためには、引き戸を閉めているときに壁に当たる寸前でドアが一時的に停止してゆっくりと閉まるようになる「ソフトクローズ」という機能を付けることでドアの開閉による故障を防ぐことができます。

このように、上吊り引き戸はほかの引き戸に比べて耐久性が優れているというわけではありませんが、耐久性が劣っているというわけでもありませんので、一般的に使用している分には壊れやすいということはないのです。

上吊り引き戸が壊れやすいと言われている理由

上吊り引き戸が壊れやすいと言われている理由は下記の2つです。

・天井から吊り下げられているから

・馴染みがなくイメージで壊れやすいと思ってしまうから

先ほどもお伝えした通り上吊り引き戸は壊れやすくはありませんが、壊れやすいと言われている理由について知っておくことでより安心して上吊り引き戸を検討することができるはずです。

それでは、それぞれの理由について詳しくご紹介していきます。

1.天井から吊り下げられているから

上吊り引き戸が壊れやすいと言われる最大の理由は、上吊り引き戸が天井から吊り下げられている構造をしているからです。

天井から吊り下げられていると常に重力で引っ張られるというイメージがあるため、床のレールに接していて常に床に支えられている引き戸に比べてしまうと壊れやすいというイメージや、上吊り引き戸が天井から宙ぶらりんで吊り下げられているというイメージを持っているという方も多いでしょう。

しかし、上吊り引き戸に使用されている金具は引き戸を天井から吊るしても問題ない強度をしていますし、宙ぶらりんになっても問題ないように引き戸の揺れを防ぐ効果のある「振れ止め」が付いているため、想像よりも宙ぶらりんの状態ではないのです。

このように、上吊り引き戸は上から吊るされている構造ですが、壊れにくい設計がしっかりとされています。

2.馴染みがなくイメージで壊れやすいと思ってしまうから

上吊り引き戸はここ数年で注目を集めるようになった引き戸ということもあり、上吊り引き戸をあまり見る機会がなかったり、上から吊るされているというイメージから壊れやすいと思われてしまいます。

ですので、上吊り引き戸を壊れにくいと感じるにはまずは上吊り引き戸を実際に見てみる必要があるのです。

実は上吊り引き戸は公共施設でもさまざまな場所で使用されており、例えば、病院のトイレの引き戸は上吊り引き戸が採用されていることも多いです、デパートや商業施設などの多目的トイレの引き戸は上吊り引き戸が採用されている場合が多くなります。

また、住宅展示会でも上吊り引き戸が採用されていることが多いので、さまざまな場所で上吊り引き戸をみることができるのです。

上吊り引き戸に壊れやすいというイメージを持っている方は、ぜひ一度実物を見てみてください。

上吊り引き戸が壊れた時の対処法!

吊戸が壊れてしまった時の対処法について詳しく解説します。

ポイントは5つ

  • 故障の兆候を見つける
  • ソフトクルーズの調整
  • ライナーの調整
  • 上レール固定ネジの調整
  • レールと吊車一式交換

故障の兆候を見つける

上吊り引き戸の故障の最も一般的な兆候は、ドアの動きが重くなることです。この問題は、ソフトクローズ機構の不調、レールの汚れや摩耗、または吊車の不具合によって引き起こされることが多いです。ドアがスムーズに動かなくなった場合は、これらの部位を確認してみましょう。

ソフトクローズの調整

ソフトクローズ機構が原因でドアの動きが重くなる場合、上レール内に付いているソフトクローズ部品の調整ねじを使って調整します。右に回すと引込み力が強まり、左に回すと弱まります。調整後は、ブレーキ部品の固定ねじを緩め、ツマミをスライドさせて強弱を調整し、固定ねじを締め直します。

出典:LIXIL:インテリア | 上吊引戸本体が動きにくい(閉まる間際に重くなる)

上記リンク先は吊戸取扱いメーカーLIXILさんの公式サイトです。詳細確認頂けます。

ライナーの調整

引き戸が下部にすき間がある場合や下部をこする場合は、ランナーの調整が必要です。下部にすき間がある場合は右側のランナーを、下部をこする場合は左右のランナーを調整します。調整範囲は、上に5ミリ、下に2ミリです。調整時には、電動ドライバーの使用を避け、手回しドライバーを使うことが推奨されます。

出典:Panasonic:自分でできる修理:引戸

上記リンク先は吊戸取扱いメーカーPanasonicさんの公式サイトです。詳細確認頂けます。

上レール固定ネジの調整

ランナーと上レールが干渉して引き戸の開閉が重い場合は、上レール固定ねじを緩めてから締め直すことで、問題が解消されることがあります。作業時には保護眼鏡を着用し、一本ずつネジを緩めていくことが重要です。また、脚立を使用する場合は安全に固定して作業を行います

詳しい図解説明は、上記のPanasonicさんのサイトで確認可能です。是非ご確認下さい!

レールと吊車一式交換

古くなっていて調整で修理が効かない場合は、レールと吊車一式交換を行う事で修理が可能です。当社で取替工事を行った現場写真となります。

吊車金具を建具本体に取付けます。

今回はちょっと古い吊戸と言う事もあり、建具本体を少し削って新しい吊戸金具を取り付けました。

吊車と吊戸を接続する為の金具を建具本体に取付ます。

レールの取替え

レールを取り外す為には、一旦吊戸本体を取り外します。レールは額縁に埋め込まれている状態で取付けられています。要所要所にビスで固定されていますので、全てのビスを取り外して下に抜くように古いレールを取り外します。新しいレールは元通りに取付ける感じで溝に嵌め込みビスで固定すれば完成です。

吊車は予めレールにぶら下がっている感じでOKです。この吊車と建具本体を取付けます。

扉の傾きを調整し取替完了

最後は傾きの調整を行い作業完了です。

まとめ

本記事では上吊り引き戸について壊れやすいと言われている理由やメリット・デメリットについてご紹介していきました。また、吊戸が壊れた時の対処法についても詳しく解説しています。

お伝えした通り、上吊り引き戸は壊れやすいということはなく、壊れやすいと言われているのは構造上のイメージであることが原因なのです。

ぜひ本記事を参考にして上吊り引き戸を正しく検討してみてください。

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